DXFビューア

  GemViewは、画層名等を適切に調整しておけば、2次元DXFファイルを読むことができます。読んだ後はGemView内で2次元的観察ができるほか、Google Earth / Google SketchUpを利用して3次元観察も可能です。このことを利用して、アイデア次第で各種の用途が可能です。以下3つの例を紹介します。

フォトカプラ実装の3次元観察

photocoupler_flow

  光半導体など、アナログ・ディスクリート半導体の設計において、Google社の優れた3次元表示ソフト Google Earth / Google SketchUpを有効活用して業務の各種改善を図れる可能性があると弊社では考えています。(詳しくはGoogle Aided Chip Designのページをご覧ください)。そこでそれを実際に支援すべく、GemViewには、DXFファイルに格納されたディスクリート半導体等の実装設計データをGoogle社ツールに繋ぐための機能を、次のように搭載しています。

  • 2次元DXFを読み込んで2次元的なレイアウト観察ができます。
  • 3次元情報を追加入力できます。
  • 3次元モデルをGoogle Earth / Google SketchUpに向けて出力できます。

  2次元DXFデータは画層名等が適切に調整されている必要があります。調整済みDXFファイル例をこちらからダウンロードできます(disc.dxf,65KB)。より詳細なルールはGemViewのマニュアルに記述されています。

  3次元情報の追加入力機能では、チップ厚み、基板誘電体層・導体層の厚み、半田ボール寸法、フリップチップ搭載のためのマイクロバンプ寸法、ボンディングワイヤループ形状などを入力できます。ボンディングワイヤのループ形状の入力にはユニークで便利な機能が搭載されています。(ループ形状とは、形状が類似した複数本のボンディングワイヤ − 長さは異なっても良い − に共通して割り当て得るように工夫されたパラメトリックな曲線表現のことです。) GemViewでは、概ね横方向(多少斜め方向でもよい)から撮影されたワイヤの写真データがあればそれを画面に表示し、マウスでワイヤをなぞるような直感的操作により、ループ形状を写真から抽出することができます。(他に、エクセルファイル(.xls)に整理された座標を読み込む方法、パラメトリックなコードを直接キー入力する方法も可能です。) GemViewはGPKファイルを出力することができるので、3次元データを追加入力した上で、あらためてGemPackageによるFS検討を開始することもできます。

  3次元モデルの出力機能ではGoogle Earth / Google SketchUpにおけるデータ格納方を工夫して、レイヤ志向にもネット志向にも3次元の図的な観察ができるようにしています。GemView/Proではさらに、ボンディングワイヤに関する3次元的な寸法線(ワイヤ最小間隔、パッケージモールド天井までの余裕など)を3次元モデルに含めることができます。

  Google Earth向け出力データ例をこちらからダウンロードできます(disc.kmz,4KB)。ダウンロード後、お手持ちのGoogle Earthにて「ファイル⇒開く」で開けば表示されます。画面左側の「場所」欄に示される各種データ項目をクリックすることで表示内容を選ぶことができます。 SketchUp向け出力データ例はこちらからダウンロードできます(disc.rb,50KB)。ダウンロード後、SketchUpに読み込むには、SketchUpの「ウィンドウ」メニューから「Rubyコンソール」を立ち上げ、「load "C:/xxx/xxx/disc.rb"」のようにコマンドを入力します。本データはインチ単位に合せて作成してあるため読み込み後「ウィンドウ⇒モデル情報」にて単位をインチに設定してください。全体的な見栄えの設定は「ウィンドウ⇒スタイル」で行います。表示内容の選択は主として「ウィンドウ⇒レイヤ」で行います。各種設定が終わったら次回の読み込みを高速化するためにskp形式で保存します。保存したデータ例をこちらからダウンロードできます(disc.skp,308KB)ダウンロードできます。skp形式のデータは「ファイル⇒開く」で開くことができます。

  フォトカプラなど複数のチップを組み合わせる製品では、SketchUpのデータ入力機能・計測機能が有用です。発光側チップと受光側チップを読み込み、対向配置して、上下チップのワイヤの間隔を測る、という応用が可能です(上図右)。データ例をこちらからダウンロードできます(photocoupler.skp,353KB)

小規模BGAパッケージの低コスト設計環境の構築

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  小規模BGAパッケージを研究/実験的に検討したい場合など、ピン数が少なく配線構造が単純で設計時間はさほど問題にならず、むしろ設計案を研究グループ内で便利に観察・議論する環境をローコストに構築したい場合があります。そのような場合、AutoCADあるいは安価なAutoCAD互換CADと、弊社GemView、及びGoogle Earth/SketchUpを用いた環境が有効です。

  • (step1) AutoCADあるいはAutoCAD互換CADを用いて物理設計
      チップデータ、BGAデータ、パッケージ内配線データ等をAutoCAD等で入力し、DXFファイルを作成します。
  • (step2) GemViewを用いて2次元的な観察
      ネット志向、ワイヤ高さ志向、層志向の観察や、表を用いた柔軟な観察が行えます。
  • (step3) Google Earth/SketchUpを用いて3次元的な観察
      GemViewでは3次元情報を入力と3次元モデルファイルの生成が可能なので、Google Earth/SketchUpを用いて便利に3次元な検討ができます。

  上図例では、100ピン程度の1チップ搭載BGAパッケージのDXF(左図)をGemViewに読み込みチップ2端子につながるパッケージ内配線を強調表示し(中央)、さらにSketchUpで3次元表示(右図)しています。DXFデータは画層名等が適切に調整されている必要があります。上図左のDXFファイル例をこちらからダウンロードできます(demo100.dxf,294KB)

  研究/実験段階が終わり本格的なビジネス展開をはかる段階では、関心事が設計効率に移ります。その際には、GemViewはGPKファイルを生成できるので、AutoCAD等による方法からGemPackageによる方法へスムーズに移行できます。

個別サブデザインからのChip-Package-Board構造の観察

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  Chip-Package-Board(CPB)やPackage-on-Package(PoP)は複数のサブデザインを統合した構造を持ちますが、そのような構造をサポートできるシステムはまだ少なく、弊社GemPackage/GemViewは数少ない例外といえます。設計現場ではサブデザインごとにバラバラに設計し「頭の中で組み合わせて観察」するフローがまだ残っています。そこでGemView/Proでは、ばらばらのサブデザインのデータを組み合わせて全体構造に統合する機能を搭載し、CPB/PoPの全体観察ができるようにしています。

  上図は本機能の一例を示すPoP構造です。上図左は親側(被搭載側)のサブデザイン、上図中央は子側(搭載物側)のサブデザインです。それぞれ独立した設計データであり、親側サブデザイン中で子側サブデザインは中身の見えない部品として搭載されています。上図右はこれら2つのサブデザインをGemView上で組み合わせて得られたPoPデータの表示例です。上図右において、子側デザイン中のボンディングワイヤが2本選択されており、それに接続する配線が親デザイン中の取り回しも含めて強調表示されています。このようにGemViewでは全体構造を表示して配線の取り回しなどを観察することができます。任意段数の入れ子構造を扱うことができるのでPoP技術を複合的に適用したモジュール製品やCPB観察も同様に可能です。 GemViewはGPKファイルを出力することができるので、CPB/PoPデータを生成した上であらためてGemPackageによるFS検討を開始することもできます。